まとまった休みがあったので、ここ数日「CLOCKZERO~終焉の一秒~」というゲームをやっていました。
ちょっと検索すれば分かると思いますが、いわゆるアドベンチャータイプの乙女ゲーです。
テキストを追っていって途中に現れる選択肢を選んで・・・っていうやつですね。
PS2(2010)→PSP(2013)→PSVita(2015)と移植されながら
どんどんシステム改修や追加要素が加えられ、2019年6月にはNintendoSwitch版が発売されるようです。

公式サイト(リンク先はNintendoSwitch版のもの)




手持ちぶさたになってしまいがちなので、
あまりこういうテキストゲーはやらないのですが、
「主人公が小学生で、小学生と戯れることができる」という他のゲームにはない要素を見いだし購入しました。
(しばらく積んでましたけどw)

以下、ネタバレを交えた全キャラ+最終EDの感想です。
(感想はPSP版のものです)

とりあえず、自分が攻略した順番に。

まず一番最初は・・・課題をこなせないBADEND「嵐の前の静けさ」でしたw

協調性が必要、ずっと同じパートナーはちょっと・・・ということで、
こういうゲームには珍しく、ときメモちっくに登場人物全員と
仲良くするのかなぁと思って、いろいろな子と一緒に帰ったり、
課題ごとにパートナーを変えるとかしていたんですが、それが裏目に出たようです。
最後のレポートにまで至らず、失敗続き。なんともそらおそろしいEDでした。
一体どうなったんでしょうね・・・。
先生がいなくなったということは、政府パートみたいな状態?
それとも撫子の量子変化がうまくいかなくて、この時空じゃ無理だと判断したのかな?
それはそれで幸せな展開ですね。

次に見たのは、攻略情報を参考にプレイした「月明かりの不審者」のBADEND
この結末だと、若は時空転移で逃げることができたんじゃないかと思いますが、
もしかしたら、終夜の記憶は戻らなかったのかもしれないですね。
政府としては邪魔も入らずスムーズに目的を達成することができたのかも。
でも、この時空の鷹斗が、過去から干渉して撫子を取り戻すかも。
そうしたらこの時空でも世界が壊れてしまうのでしょうか。

その次は「思い出にされたウサギ」ED。これは素で選びました。
だって、リボンよりもレインの方が課題の思い出って感じがするじゃないですか。
ヒントを教えてもらうこともあったし、
それになにより、このまま持ってたら危なそうだしw
この場合は、政府は目的を達成することができなかったかもしれませんね。
また別の時空へ、というところでしょうか。

で、ようやくキャラルートに入ることができるようになりました。長かったw


最初は、いかにもメインヒーローっぽいパッケージだったので、
鷹斗くんをクリアしようかとも考えましたが、
開始早々一番はじめにスチルで登場したのが理一郎だったのと、
幼なじみという、メインの位置にいてもおかしくないポジションだったので、
理一郎を最初にクリアすることにしました。

最初に見たのは、「ただいま、おかえり」という未来残留ED
未来残留といっても、理一郎の場合は壊れた世界に残留するわけではありません。
おそらく、神賀先生が干渉せず、撫子の事故もなかった時空、
つまりこの理一郎も、撫子も厳密な意味では生活していなかった時空です。
だから、残留EDというのもちょっと違う気がします。
撫子が元の時空に帰らなかったという点は同じなんですが。

EDというか、理一郎ルート自体は、二人の恋愛描写が一番濃厚だったように思います。
他のルートもそれは、まあ、乙女ゲーなので濃厚なのですが、
安心して見ていられる(まあ、こっ恥ずかしいことに変わりないですが)濃厚さでした。
ループものにありがちといえばありがちのお話ではありましたが、
それでもやっぱり胸が苦しくなる。
特に理一郎は子供時代、素直じゃなかったっていうのもあって、
これはループものとか、相手が好きな人とかじゃなくても、
たとえば、家族相手にも感謝の気持ちを素直に表すことができずに
お別れしてしまった経験があったりとか、身近な現象に置き換えられるので、
感情移入がしやすかったなぁ、というのもあります。
終盤、山積みだった問題を全部いつの間にか終夜が解決してくれてたので、
そこは「うーん・・・」という感じでした。もったいない。
正直、怒濤の恋愛描写に飽きてきてたので(それが乙女ゲなんですけどw)、
「で、真相は??」というのがすごく気になってたものですからw
まあでも、それは、「他ルートもやってね★」というゲームの都合なのでしょうねw

で、残留ED。壊れた世界の理一郎と離れることがなく、
撫子ちゃんにとっては、それで幸せなのかもしれません。
でも、中学、高校、大学のほとんどという、夢に向かって頑張っていく、
人生でとても楽しいであろう10年分を吹っ飛ばして
22歳になっちゃうことを考えると、どうしても手放しでよかったとは思えませんでした。

(しかし、他キャラやると残留EDの中では、
撫子にとってこの理一郎のEDが一番幸せなんじゃないか
と思ったのですが)
それにそもそも、あの素直じゃなくて可愛い理一郎にもう会えなくなるなんて!!!
と、前述の通り「小学生と戯れたい」がために購入した自分も納得いかずw

そして、攻略情報を見て帰還ED。
撫子ちゃんが廊下に倒れていたというのがちょっと違和感。
有心会ルートでは時計塔のあるあたりじゃなかったのか、あそこにも廊下があったのか。
久しぶりに小学生の理一郎に会えて、プレイヤーはほっとしたけど、
撫子ちゃんはそうではなかったかもしれない。
でも、あちらの世界でも思った通り、理一郎はどの世界でも理一郎。
しかも、他のメンバーと違って、彼は先生の干渉がなくても、
ずっと隣にいた幼なじみであるという関係性に変わりはなかったわけだし、
個人的にはすっきりしました。スタッフロール後のやりとりとスチルも微笑ましかった。
おそらく理一郎も、撫子を助けるために、残留EDと同じやり方で、
撫子の事故を回避させたと思うのですが、そこで同じように世界が改変されて、
壊れた世界を脱出できていると思うんですよね。
家に帰って、違う時空の撫子ちゃんにも会って、
昔の思い出は持ちつつも、幸せに暮らせているのではないかな、と思っています。

これが一番最初のルートだったので、特に気にしていなかったんですが、
鷹斗ルートをクリアした後だと、1つ疑問が出てくるのです。
それは、理一郎がしたことは、
撫子が事故に遭わなかったという時空を作ったにすぎないのではないか
ということ。

つまり、撫子と黒幕との接触は、小学生撫子の時空でも、
事故に遭った撫子の時空でも既に発生したこと
なんですよね。
鷹斗も言っていたけれど、理一郎のしたことは、
未来の可能性を1つ増やしたくらいのもので、それが運命の収束にいたるとは
考えにくい
と思ったのですが、どうなんでしょうかね。
(ここら辺の疑問に対する自分なりの答えは、違う記事に書きました。)


次は円ルート。
課題をやっていて、個人的に一番好きになったのは、
なんと攻略対象ではない央だったんですねー。
だって、一番あの年の小学生らしいし、実は結構お兄ちゃんだし、
そりゃ落ち着きはないかもしれませんが、まともだし。
で、円・・・とは分かっていませんが、壊れた世界の円のあの変わりよう。
壊れた世界の央はどこにいってしまったのか、
そして、前回は有心会だったので、今度は政府側の事情も知りたいということで、
円ルートをチョイスしました。

小学生円がすごく可愛くて、クーデレっぽくなってきたところで、
壊れた世界行きなんですよねぇ。
理一郎と違って、壊れた世界での円はまるで別人
でも、後々、世界が壊れなくても、円のかわいげはなくなってしまう
ということが分かるのですがw

円ルートはですね、円ルートなんですが、とにかくキングが怖かった
同時期にホラーゲームをプレイしていたというのもあったかもしれませんけどw
素で「消えたティーカップ」を出しましたし、またまた素で「帰っておいで」を出してしまいました。
しかし、「帰っておいで」は声優さんの好演もあって、ゾクりときました
まごう事なきBADENDなのですが、「帰っておいで」はオススメですw

で、壊れた世界の円は、過去の出来事もあり、
特に撫子に対しては、複雑な感情を抱くことになっています。
彼女がこの世界を創った張本人といえなくもないのだけれど、
円の行動が彼女を事故に遭わせ、結果、一人の天才が狂い、世界を壊してしまった。
当時円は子供だったわけだし、客観的に見て、
黒幕が悪いのは当然なのですが、円本人はそう思い切れない。
そこらへんのことが分かるのは、結構後になってからですが。

円ルートを読んでいて一番盛り上がったのは、なんといっても央の登場(おいぉい)!
理一郎ルートをやったときには、有心会の真のリーダーが誰か
明らかになっていなかったので、てっきり央がリーダーなのかと思ってましたw
いや、それでも若すぎるでしょうけど、何かのきっかけで、
央が吹っ切れて反政府組織を立ち上げてリーダーになったりしてるのかと。
で、政府に捕らわれた央を人質に、円が政府で働いているのかと思ったんですねー。
今思うと、我ながらすごい想像力w
まあ、央は有心会のリーダーではないのですが、
第三勢力の実質的なリーダー的な位置にいたのでした。
円も変わってしまったし、キングはおかしいし、で、
すっかり落ち着いたお兄さんになっていたものの、変わらない央。
彼を心の拠り所にしないで、誰を頼れというのですか!!(だから、円だってw)

まあ、央の登場で盛り上がるのはプレイヤーだけでなく、円もでした。
ここから円ルートは一気に加速していきます。
確か円が撫子の事故にかかわっていたという
ネタばらしがあったのがここらへんだったかな?
一度は政府から離れた円ですが、「その結婚、ちょっと待った!」とばかりに
円が政府に乗り込んで撫子をさらっていきます。
このときの鷹斗はわりと爽やかさんだったんですけどね・・・。

連れ去られてから、撫子ちゃんは元の世界に戻れることを知・・・ったはず(曖昧)。
もうお互いに好き合っている二人ですが、撫子ちゃんとしても
元の世界に郷愁を感じていないわけではないのです。
元の世界に戻るとなれば、政府にある装置を使わなければなりません。
つまりもう一度政府に乗り込む必要があり、円や央などを危険にさらします
円は央(と、両親)と共に、第三勢力の人間として生きていくことを決めたのですが、
これは政府に潰されてしまうかも知れない組織。
撫子が円と行くということは、その粛清から逃げ続けなければいけない。
ならば、彼女は元の世界に戻してあげるべきかもしれない、と考えているわけですね。

このゲーム、元の世界にいた頃は、愛キャッチや好感度ゲージ、ウサギの色とかで、
今自分がどのルートに行こうとしているのかが分かりやすいのですが、
壊れた世界の個別ルートに入ってからは、
自分が帰還ルートに向かっているのか残留ルートに向かっているのかわかりにくいんですよね。
もしかしたら、攻略本にはそれが書いてあるのかもしれませんが、
ゲーム中の情報だけでは分かりにくい。

で、円の場合、最終的に撫子ちゃんが元の世界に帰りたいか、
この世界に残りたいか、という選択肢が用意されているのですが、
この選択肢自体にはあまり意味がなくて、
残留ルートにいるのに「帰りたい」を選んだり、
帰還ルートにいるのに「帰りたくない」を選ぶとBADEND「帰っておいで」に行きます


自分は初回、残留ルートにいたらしいのですが、
帰れるか選べるのか!もちろん、小学生円に会いたいぞ!と思って、
「帰りたい」を選んでBADENDになってしまいましたw
直接的な描写こそないものの、ゾクりとする展開でBADながらいいENDでしたが、
こりゃいかんと思って、攻略情報を見て、残留ENDを見ました。
第三勢力として生きる三人の後日談・・・ですが、
小学生の頃をプレイしている身としては、
央や円の将来の夢とはかけ離れたところにいることを実感して、切ないです。
円と撫子ちゃんが二人でいるのは、この壊れた世界でのささやかな幸せなのかな、と。
しかし、理一郎の残留ENDが特殊なだけで、
他のどのキャラも残留ENDはこんな感じでしたね。

帰還ENDは、途中まで・・・というか、ほぼBADENDと同じ感じでした。
ネタバレ感想なのだから遠慮なしに書きますと、
ファンタジックチルドレンのギリシア編ラストみたいな感じ。
(他にもこういう別れをするアニメ等あるかもしれませんが)
黒幕との決着の付け方はさっぱり分かりません。
時の停滞の解除については、政府の技術屋なので分かりそうですが、
円はどこまで黒幕の情報をつかんでいたのだろうか、どのように?
円はあのあとどうなったのか、とかいろいろ気になるところはありますが、
そこは撫子視点なのだからしょうがないというところでしょうか。
小学生円が不器用ながらも撫子ちゃんの涙を拭うラストスチル、よかったなぁ。
「円はどこ!?」と叫ぶ撫子ちゃんの姿は、一種のトラウマを残しそうですが。
壊れた世界パートでの悲劇的なラストだったので、
撫子ちゃんと円が大人になった姿を、
もしかしたら見られないかもしれないと思ったのですが、
スタッフロール後に、まさかの大人央登場!!w
どうやら撫子ちゃんは事故に遭わなかったようですし、円の夢も叶いつつあるようです。
めでたし、めでたし・・・なのですが、ホント一体何があった?


次は再び有心会ルートに戻って、終夜ルートに行きました。
まるでジェバンニだった理一郎ルートの終夜なので、
理一郎で円でも謎だったところが分かるかな、というのと、
終夜は課題をやった終夜と同じ人間なので、そこらへんを期待してプレイしました。
天然さんなので甘さ控えめかつ、笑わしてくれることも多く、イイお話しでした。
(甘さ控えめなのは、乙女ゲとしてはマイナスなのかもしれませんが)
そうではありながら、何がBADENDにつながるのだろうかと
ドキドキしていましたが、あとで攻略情報を確認したところ、
自分のやり方では、最後の最後に選択ミスさえしなければ大丈夫だったようで安心しました。
(あまりさかのぼらずにBADも回収できました)
意外だったのは、理一郎ルートでは険悪だった楓が、終夜ルートではまさかの重要人物扱い
CZ警備員と同じく、有心会モブの一人だと思っていたので意外でした。
もしかしたら楓ルートがなくて涙するプレイヤーもいるかもしれないくらい。
最初に見たのは、これまでとは違い帰還ENDでした。
このエンディングは全員クリアした今でも、最高のENDだったように思います。
他の時空の撫子が連れ去られてしまう可能性もありますが、
理一郎の残留ENDを見る限り、運命が収束して
世界が壊れることもなくなるような気がします。
鷹斗の聞き分けがよすぎるのがアレですが、まあしょうがないか。
見所というか、聞き所は、鷹斗vs神賀先生。さすが声優さんですね。
ただ高め、低めなだけではない。
それに課題メンバーで、神賀先生から撫子ちゃんを守るところとか感動しました
ラストは、「くだらない」と言って帰ろうとする理一郎が・・・、
いろいろ知ってるとちょっと、というか、かなり可哀想w
まだ鷹斗相手だったら納得できただろうにw

残留ENDは・・・、うーん、このときはまだ幸せかもしれませんが、
後々にBADENDと同じような結末を辿る気がするんですよね・・・。
悪い方向に考えすぎかな。


お次はトラルート。
ここまできたら真相解明できるらしい鷹斗は最後に持ってこようと思いました。
それに、終夜ルートで出てきた、有心会の本来のリーダーであろう、
「西園寺しぐれ」のことも気になりましたので。


小学生パートは、もう典型的なお嬢様と不良との恋・・・の芽生え
使い古されたものであるとはいえ、思わずニマニマしてしまう微笑ましさがありました。
絡まれたときにお礼を言っちゃって、ルートに入り損ねたのはヒミツw
でも、あれはあれでいいと思うんだけどなー。理一郎との思い出の「結婚の約束」みたいに。

「お前のこと嫌いじゃないから、これからも突っかかってこい」と、
二人の間に友情を越えた何かが芽生えだしたところで壊れた世界へ。
とりあえず意外だったのは、このルートでも西園寺しぐれが名前だけの登場だったことw
期待していたのになー。
また、理一郎ルートでは、撫子の事故のこと(誰かと会う約束をしていた)、
それから失踪してしまったこと、その事故を避けるために理一郎が努力していること、
黒幕の目安・・・というか、彼ら視点でいえば、事故の因果の起点、
円ルートでは、撫子が事故に遭ったのは、誰かと会う前に円が呼び出していたこと、
終夜ルートでは、黒幕の正体の目星、時の停滞の解除方法(まあ、ざっくりですが)、
撫子事故回避の方法などが分かったというのに、
トラルートでは、これらのことが全然分かりませんw
有心会共通ルートで、理一郎の口から、撫子が事故に遭ったことくらいが語られるかな?
それだけに、トラという難しい人間のことを深く掘り下げていたような気がします。
ただ、帰還EDのラストで、どうやら神賀先生だけでなく
鷹斗も関係あるようだ、ということが分かる・・・くらいかな。
恋愛とか二の次だ!と思っていたので(乙女ゲなのにw)、物足りなくもありましたが、
BADEND「ふたりのトラ」は見物ですね!まごうことなきBADですが。
彼もまた、鷹斗くんとは違う意味で不安定な人間でした。

最初に見たのは残留ED。
円ルートでも思いましたが、トラルートも含めてこの作品は、
CERO「B」・・・だよね?とひやひやしたものです。
いや、でも直接的な描写こそないものの、理一郎と終夜以外は、
12才以上でもぎりぎりな気がしないでもないんですけどね、コンテンツマーク「恋愛」以外の意味でw
二人一緒にいられるのはいいだろうけど、よく考えたら大変な人生を歩むことになるね、と、
まあ、円ルートと立場こそ違えど似ているような気がします。
正体は明らかになっていないけれど央が出てきたので驚きましたw
まさか、トラルートでも登場するとは。

そして帰還ED。
トラが何をしたのか、というのは分かるのですが、
神賀先生はともかく、どうして鷹斗の存在までも忘れてしまったのでしょうか
まあ、気がつくと側に鷹斗の死体が転がっていた、
というよりはマイルドかもしれませんが、まあ、そういうことをしたんですよね。
転送された撫子ちゃんは忘れるでしょうが、
あの場にいた血まみれの不審者を目撃した子たちの記憶は残りそうですね。可哀想に・・・。
神賀先生が、いなかったことになったあの世界では、課題はどうなったんでしょうね?
一応、「10年後の西園寺寅之助へ」という手紙が読まれましたが。
どうやって二人が仲良くなっていったのかは分かりませんが、
記憶を持っている撫子ちゃんが、トラに接触していったのかな?


最後に鷹斗ルート。
まあぶっちゃけ、円ルートでネタばらしをしてもらうまでもなく、
あの二人が同一人物に近い存在であるというのは分かっていましたし、
理一郎ルートをやった後だったので、あのときの外国人の目星もついていたので、
あまり新しい発見というのはないかもと思っていましたが、
ただ、円ルートでもよく分からなかった、撫子ちゃんを連れ去るだけでなく
時を停滞させた理由
や、課題をやらせた理由
鷹斗がたった1年ほど同じ時を過ごした撫子ちゃんに
あれほどまでも執着していた理由
も明らかになりました。
その過程は理一郎ほど身近なものではありませんが、これまたぐっとくる。
やっぱり神賀先生が干渉しなくても近くにいた鷹斗と理一郎は他キャラとはちょっと違うなぁ。
鷹斗ルートはもちろん、円ルートでも言っていましたが、
鷹斗は撫子ちゃんを本来の時空に返すことは、他の何にかえても防ぎたいこと。
しかし、残留でも帰還でも、最後は撫子ちゃんを元の時空に返したいと
思えるようになるまで精神的に成長します
。というか人間らしくなっていく
まあ、残留ルートでは撫子ちゃんに押し切られちゃうのですが、
その精神的成長というか、人間の心を得る過程が重点的に描かれていたように思います。

ちょっとルート感想とはそれますが、同じ夢を見ていた(と思っている)ルーク、
罰的に側に置いているビショップ、その他大勢の手駒であるポーンと違い、
ナイトはかなり特殊だと思いました。
チェスの駒の中でも、ナイトの動かし方は特殊で分かりづらいんですが、
彼にその称号を与えたのは、そこらへんを表していそうな気はします。
ナイトは末端から勧誘され、称号を与えられていながら、キングに会ったことがない。
あげく政府からは離反してしまい、そのことが政府の首をしめることになる。

理一郎は、その性格から考えれば、ある程度目星はついていたとはいえ、
鷹斗が撫子をさらった張本人であり、またその計画の内容を知れば猛反発するでしょうね。
でも、撫子に対するものとは違うかもしれませんが、
鷹斗にとっての理一郎もまた、鷹斗の人間化(言い方アレですがw)に
影響を与えた人物で、なるべくなら近くにいて欲しかったんでしょうね。
鷹斗自身が彼に会いたいというのもあるかもしれないけれど、
もし撫子ちゃんが目覚めたときに真っ先に会いたいと思うのは鷹斗じゃなく、
ずっと側にいた幼なじみの理一郎だと思った
から、
彼をナイトにしていつでも呼び出せるように側に置こうとしたのかもしれません。
もしかしたら、理一郎から撫子を奪ってしまったともいえることに対する罪悪感かも。
鷹斗が思い出を語るとき、もちろん過去の撫子が理一郎と
ずっと一緒にいたからかもしれませんが、理一郎の名前も出てくるんですよね。
三人でクッキーを食べたこと、これは一問一答のときですが、三人で花火をしたこと・・・。
鷹斗にとって、撫子だけじゃなく、理一郎も特別な存在だったのかな、と思いたいです。
離反しても放置してたわけだし、優先順位としては低いでしょうけどね。
惜しむらくは理一郎シナリオでは、
彼から見た政府やキングのことを語ってくれたのに
(全然知らない、顔も見たことない、自分がなぜナイト??ってな内容でしたが)
鷹斗の側から、なぜ理一郎をナイトに置いたのかを語ってくれなかったことでしょうか。
でも、それを語っちゃうと、撫子が「え!理一郎?会いたい!!」って、
理一郎が今政府にいる円よりも目立ってしまうし、
鷹斗ルートなのに理一郎ルートに入りそうな感じになるからでしょうかw
もしアニメ化するとしたら、ここらへんのことは描写されそうですけどね。


さて、最初に見たのは残留ENDでした。
てっきり、ルートに入る前は、鷹斗残留ENDは撫子ちゃんがクイーンとなり、
彼の政治を支えていったり、方針転換に貢献するものかと思っていました。
しかし、まさかの革命ENDw
まあ、あの政治体制が上手くいくわけがないし、
そもそも、数年でも機能していたのが不思議なくらいなんですけどねw
つまり、鷹斗のでさえ残留ENDは、これから苦しいことも多いけれど、
愛する人と二人ならば乗り越えていける・・・よね?みたいなENDでした。
帰還ENDは、鷹斗ルートでは黒幕の正体や回避方法、
それに、時の停滞を起こしたのが鷹斗本人なので、その解除方法も知っていたため、
まあ事故を回避できたのは納得といえば納得です。
終夜帰還ENDと似たような解決方法だったかな。
不審な手紙にもかかわらず飲み込み良すぎな鷹斗に「うーん・・・」なところも、
終夜ルートで感じたところと同じ。
ここらへんを細かく説明するのは冗長なのかもしれませんね。

ただですね、残留ENDはまあしょうがないとして、
帰還ENDでその服装はやめてほしかったw
同一人物的存在なんだからしょうがないんですけど、
どうしても鷹斗ではなく神賀先生に見えてしまってw職業も、だし。
他のキャラクターだったら、残留ENDにもスチルがあるのですが、
鷹斗の場合は、帰還ルートでスチルが2枚。
いかにも正規ルートは帰還ルートです、と言わんばかりでしたねw


全員の帰還EDを見ることによって、
はじまりの記憶が解放され、壊れた世界に至るまでの各々の経緯が明らかになります。
円のスチルは、どうして知らない男の子に
詰め寄られてるのか分からなかったんですが、あれは央だったんですねw
トラのまるで関係なさは浮いてましたねー。
しかし、しぐれさんがまさか極道一家の娘だったとはおもわなんだw
芳宗さんは元・能楽師ですよね?16歳で出会って、その年で子供ができた、とか、
もう複雑すぎて訳が分かりませんw

また、鷹斗残留ENDにレインもついてくることになるENDと、
とりあえず壊れた世界編をすっ飛ばして、
あのとき埋めたタイムカプセルを掘り起こす大団円を迎えることも可能になりました。
最後の撫子ちゃんの手紙を読むまでは、
この時空では、誰とも恋仲じゃなさそうだし、
壊れた世界に行くことはなかったのかと思いましたが、
なんと、壊れた世界での冒険はあったみたいですね。
鷹斗の現在の職業からすれば、鷹斗帰還ENDではないし、
鷹斗が生きているのでトラ帰還ENDではなさそうです。
鷹斗が現在もあまり手をかけられていないとはいえ、研究をしているので、
終夜帰還でもないかと思いましたが、時の停滞以外の研究、
あるプロジェクトチームを入れないで研究を続けている可能性もありますね。
また、円や理一郎だと、10年後の終夜がこうしていることに疑問はありましたが、
終夜ルートと同じく、身体に転送の影響が出て戻ったことも考えられます。
終夜帰還ENDでは撫子は、終夜のおかげでなのか、
向こうの世界の記憶が残っているようですが、このENDでは、
終夜が遠ざかって思い出話をせず、忘れていったのかもしれません。
理一郎や円帰還だとすると、ただ単にくっつかなかったんでしょうねw
円や央が理一郎のことを今でも「りったん」と呼んでいたり、
「あの可愛い円が・・・」なんて台詞を聞くことができたり、
理一郎の前髪が長いことにツッコミを入れてくれたり(ずっとツッコミたかった!w)、
鷹斗と理一郎と撫子が、今でもちょくちょく一緒に飲みに行ってたり、
央の手紙や撫子の手紙の中身を知ることが出来たり、
なにせみんな平和だし、長かったけど、
全員分やってきてよかったと思った素敵な大団円でした。

ちょっと難しい世界観なだけにFDなどは出しづらいと思いますが、
それでいいのかもしれません。
「うーん・・・」と思ったところもないわけではないです。
壊れた世界に連れてこられた撫子の精神成長が早まるのは
鷹斗ルートの彼女同様、違うだろ・・・wと

彼女も同じこと言ってましたが、中学生の撫子になるならまだしも、
ずっと植物状態で眠っていた彼女に、一般の22歳っぽい精神成長をするのはねぇ
それを言っちゃうと恋愛にならないのかもしれませんが、
ロミオとジュリエットのジュリエットだって、13歳なんだし、
その年齢だからこそ劇的な恋をするのではないかと思わなくもないんですけどねぇ。
サスペンスではなく、乙女ゲーだから仕方ないのかもしれませんが、
見るからに怪しい→やっぱり黒幕・・・というのもなぁw

しかしその一方で、小学生時代の微笑ましい交流、
ちょっぴりゾクりと来るBADEND(描写しすぎないのが、またいいですね)
また、特にメインキャラ+央の男性声優さんの、
子供声と大人声の演じ分けをはじめとする好演
あまりゲームをするときに意識することはなかったのですが、
BGMや挿入歌も良い仕事してました。
世界観上うら寂しい音楽が多いのですが、その中でも「真実の鍵」がよかったです。
確か、このBGMは公式サイトでも視聴ができたんじゃなかったかな?
光るものも多いゲームでした。面白かったです!